こんにちはー!はにたまのたま(@hanitamanotama)です。
今回は投資初心者なら知っておくべき「空売り」について解説します。
空売りは暴落でも利益を出すことができるスペシャルな取引ですが、やり方を知らずに空売りをすると大損する可能性があります。
そんな雰囲気であることは薄々分かってはいたのですが、詳しい仕組みまではよくわかってなかったので調べてみました。
・使用タイミングが分かります
実際に投資初心者が空売りをする必要は無いように感じますが、空売りのリスクと魅力をおさえておくことで投資手段の一つとして備えておくことができます。
また株式市場の動向をより正確にキャッチすることができるようになります。
図も交えながら分かりやすく説明するのでぜひ最後までご覧ください。
それではよろしくお願いします。
空売りってなに?
空売りを始めるには?
空売りは通常の株式売買と同じように証券会社で取引をします。
しかし通常の株式などを売買する証券口座とは別に信用取引用の証券口座の口座開設が必要となります。
※金融機関従事者は開設できない場合が多いです。
口座開設後は通常の株式売買アプリ内に設置してある「信用新規」から取引を始めることができます。
楽天証券のiSPEEDでは以下の場所に設置してあります。
信用取引の一つとして空売りがある
信用取引にも信用買いと信用売りがあります。
このうち信用売りのことを“空売り”と呼びます。
早速ですが設けることを念頭にして…
まずは信用買いから説明しますね。
信用買い
①投資家が100万円を持ってるとすると
②信用取引をするためにそのお金を証券会社に“証拠金”として預ける
③証券会社は100万円を担保として330万円ものお金を貸す、最大3.3倍まで貸してもらえる
④借りたお金には金利の支払いが必要となる
⑤借りたお金330万円を元手に投資家は株を買うことができる、
⑥自己資金100万円しかないにも関わらず、それ以上の資金を動かすことができる、いわゆるレバレッジを利かすことができる

FXはレバレッジを25倍かけれたりするから、よく“危ない”取引だって聞くよね
空売り(=信用売り)
①投資家が100万円を持ってるとすると
②信用取引をするためにそのお金を証券会社に“証拠金”として預ける
③証券会社から一定期間の間、330万円分の株(≠お金)を借りることができる
④借りたお金には貸株料という金利相当分の支払いが必要となる
⑤投資家は借りた株を株式市場に売却し、330万円の売却代金をゲットする
⑥投資家は証券会社から借りた株を一定期間後に返さなければならないため、一定期間の間に売却した株を買い戻す
⑦買戻しの金額が売却代金よりも低ければ、手元に差額が残ることになる=利益

自己資金100万円だったのに、レバレッジをかけたことで230万円も利益が出たね。諸刃の剣や~
空売りのリスク
空売りは株価が下がれば下がるほど利益が出る仕組みとなっており0.0…円まで下落する可能性があります。
一方、株価が上がれば上がるほど損失は拡大します。
特に中・小型株は短期間で株価が急騰することもあります。
上昇に関しては理論上、株価は青天井となるため損失の大きさは際限がなくなり、一発で自己破産するリスクがあります。

下がってほしい時に下がらず、上がってほしい時に上がらないのが株だよね~。
通称、「追証(おいしょう)」と呼びます。
追証は最初に預けた証拠金が含み損により毀損することで発生します。
解消するためには追加で資金を投入するか、一部を決済するかのいずれかの対応を取る必要があります。
レバレッジを効かせるほど(=上限の3.3倍になるほど)、追証のリスクは高くなります。
追証となるための一定の計算方法があるのですが、複雑なのでここでは割愛します。
詳細が気になる方は以下の記事がとても分かりやすく解説してくれているので見てみてください。
かそ部 追証とは?初心者でもわかりやすく投資の基本を徹底解説!!
制度信用と一般信用について
ここでは空売りを始めるにあたっての少し踏み込んだ話になります。
空売りの簡単な概要だけ知りたい場合は飛ばしてもらって構いません。
なるべくかみ砕いて簡単に説明するので興味がある方はぜひご覧ください。
また詳しく知りたい方はSMBC日興証券 信用取引気になるポイントが非常に分かりやすいのでこちらも覗いてみてください。
制度信用取引とは
制度信用取引は「投資家」⇔「証券会社」⇔「証券金融会社」の3つから構成される取引になります。
新キャラの「証券金融会社」が登場しました。
「証券金融会社」とは 証券会社に対し、制度信用取引の決済に必要な株式や資金を貸付ける貸借取引を主な業務としている株式会社のことです。
つまり投資家が証券会社へ資金を預けて株を借りるのと同じように、証券会社も証券金融会社へ資金を預けて証券会社から株式を調達しています。

てことはここでの証券会社の役割はあくまで仲介のようなものだね。
よって証券会社は仲介業者のようなものなので、あとで出てくる一般信用取引に比べて投資家が証券会社に支払う手数料は低くなります。
しかし特定の銘柄の空売りが猛烈に出た場合、証券会社が借りている同じ銘柄が品切れ状態になるときがあります。
このとき証券会社は追加で証券金融会社から同じ銘柄をさらに借りることとなり、そのコストは投資家が支払うことになります。
これを逆日歩と言います。
また投資家が株を借りられる期間は6カ月の場合が多いです。
一般信用取引とは
一般信用取引は「投資家」⇔「証券会社」から構成される取引になります。
証券会社が株を調達するため、制度信用取引よりも貸株料は高くなります。
しかし逆日歩は発生しません。
また投資家が株を借りられる期間は当日~無期限と幅広く設定できます。
特に制度信用よりも長い期間保有できるのがメリットとなります。

その分貸株料が高くなるけどね~
制度信用取引と一般信用取引の違いまとめ
制度信用取引 | 一般信用取引 | |
返済期限は? | 大体6カ月 | 当日~無期限 |
貸株料は?(比較) | 低い | 高い |
逆日歩は? | ある | ない |
対象銘柄は?(比較) | 少ない | 多い |
制度信用取引は“貸株料が低いものの、逆日歩を支払う場合がある”。
一般信用取引は“制度信用取引より金利は高いものの逆日歩がなく、対象銘柄も多い”など、それぞれのメリット・デメリットがあります。
運用スタイルに合わせて賢く選択しましょう。
空売りっていつすべきなの?
空売りの特徴は“株価の下落によって利益が出せる”ことです。
現物買いが一般的な投資手法となりますが、買いだけでは相場環境が悪化したときに下落ダメージを思いっきり受けます。

逆指値しておいて守る方法もあるけどね!
そんな相場環境が悪化したときでも、積極的に利益をねらいにイケるのが空売りとなります。
実際に2008年リーマンショックや2020年コロナショックで多くの人が悲鳴を上げている中、空売りを仕掛けた投資家が億万長者になったなんて話はたくさんあります。
リーマンショック時の空売りなんて映画にもなっています。
→マネー・ショート 華麗なる大逆転 : 作品情報 – 映画.com
個別銘柄のスキャンダルを見越して空売りをすることは難しいですが、相場環境の悪化によって株式市場全体の株価が下落しているときはチャンスになります。
しかし空売りは難易度が高く、ハイリスクハイリターンであることには変わりないので、相場環境が悪い時はトレードをお休みして次の買い場を待つことがベターかなと感じます。
まとめ
空売りは投資に慣れてくれば、リスクヘッジとして活躍する投資手法です。
しかし空売り注文をした際は、常に相場の急変に対応しなければ取り返しのつかない損を招くリスクもあります。
なので投資を始めたばかりの方は、株式市場で何が起きているのかを知るための一つのキーワードとして空売りの意味だけ知っておくので十分だと言えます。

最近、米国市場でショートスクイーズってよく聞くけど、それも空売りが絡んでるよね!
投資の疑問を一つずつ解消して、理解しながら楽しみながら取り組んでいければいいなと思います。
それでは今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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